残念なことに、宮崎県もコロナウイルス感染者が急増し、緊急事態宣言が発令されました。
コロナウイルス以外にも、毎年この時期になると、風邪やインフルエンザ、その他の感染症が、学校や保育園であっという間に広がっていき、家族にも伝染します。
感染症予防には、マスクの着用、手洗いうがい、こまめな消毒、定期的に換気するなど、このような対策をされていると思います。
しかし、これらは間接的な予防であって、更にもう一歩踏み込んだ、直接的な予防のためにできることを取り上げていきます。
感染症にかかりやすい体の状態
例えば、風邪を引く前のことを思い出してみてください。
仕事などで忙しくてゆっくりと休みが取れず、体に疲れがずっしり溜まった時ではありませんか?
では、「疲れ」とは、どういう状態でしょうか??
日本疲労学会の定義
疲労とは、過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体の活動能力の減退状態である
要するに、「心と体に相当な負担がかかってるので休息が必要ですよ!」という肉体からのサインです。
上記の図の中でも、特に「首こり・肩こり」は、一番分かりやすい体の声です。
鍼灸治療で使われるツボにはさまざまな名前が付けられていますが、「風」の字が入っているツボは、やはり「風邪」と関係が深いと考えられています。
そして、「風」という感じがついているツボは、首や肩に集中しているのです。
首こり・肩こりは、筋肉が硬直し、血流が悪くなって「こり」が溜まってしまうことが主な原因です。
こうして疲れが溜まりに溜まってしまうと、体の抵抗力も落ち、細菌やウイルスに立ち向かうことができず、感染症を発症させてしまうのです。
それでは、筋肉をカチコチにしないようにするためにできることはなんでしょう。
【予防1】入浴は湯船にゆっくり浸かる
夏場はシャワーで済ますことが多いかもしれませんが、やはり入浴時に湯船でしっかり温まることは、血流を良くし、気持ちをリラックスすることができます。
お湯の温度や湯船に浸かる時間は個人差がありますので、ご自身で調整してください。
注意点としては、お風呂で温まったらなるべく早く着替えて冷えないように気をつけましょう。
そして、体がぬくもっているうちに、次の項目のストレッチをやってみることをお勧めします。
【予防2】ストレッチで体をほぐす
お風呂上がりだけでなく、ストレッチを生活の中に取り入れるのは非常にお勧めです。
起床後、仕事中、休憩中、入浴後、就寝前など、集中してストレッチの時間が取れなくても、一日に3分のストレッチの時間を5回作ることができればいいんじゃないでしょうか。
いくつかおすすめのストレッチの方法をご紹介します。
腰、足のストレッチ
股関節や、足の裏側をしっかり伸ばします。
痛いかもしれませんが、最低でも30秒はガマンしてじっくり伸ばしてください。
④は、片足ずつやるとストレスがかかりません。
しっかり伸ばすと体がスッと軽くなるので気持ちいいと感じるまで頑張りましょう。
肩のストレッチ
肩こりや五十肩などの予防になります。
立ったままでもできるので、いつでも時間のある時にやりましょう。
首のストレッチ
ここはとても大切なポイントになりますので、頭で首を押さえて左右ともじっくり伸ばしましょう。
イラストにはありませんが、前と後ろもやってみてくださいね。
【予防3】ビタミンCを大量に摂取する
ビタミンCといえば、柑橘系の果物をたくさん食べるといいと思うかもしれません。
しかし果物に含まれる「果糖」は、急激に血糖値を上げてしまうので食べすぎると厄介です。
それよりも安いもので構わないので、ドラッグストアなどで手に入るビタミンCを朝・昼・晩しっかり飲んでみてください。
我が家はこの「メガビタミン」で、毎年家族ぐるみで感染していたインフルエンザに、2年前誰も罹らなくなりました。
このビタミンCの大量摂取は、美容法として用いられるだけでなく、現在では
- アレルギー疾患の改善
- 慢性疲労の緩和
- 免疫機能の強化
- 抗がん作用
などに効果があるとされ、クリニックなどでも「高濃度ビタミンC点滴療法」として行われています。
疲れたら甘いものが欲しくなるというのは、脳の錯覚です。
【予防4】マッサージや鍼灸治療などプロの施術を受ける
そして、私が一番強くお勧めしたいのは、ガンコな疲れにはしっかりとプロの施術を受けるということ。
入浴やストレッチや栄養補給ではどうしてもケアできない深い部分を入念に取り除くには、機械のマッサージや電気治療のような表面的なものではなく、きちんとした技術でアプローチしていきましょう。
特に「首」は、素人が安易にマッサージしたりすると、逆に壊して痛い目にあうことが多いです。
首や肩の筋肉をほぐし、リンパの流れや血流を良くしておくことで、細菌やウイルスなどの外敵が入ってきても、戦って打ち勝つことができたり、たとえ感染症にかかってしまっても、軽症ですみます。
冬の寒い時期は、気温の低さだけでなく、着る物が多くなったり、動きが鈍くなることで、首こり肩こりを起こしやすく、そのために疲れやすくなるのです。
プロの施術で体がスッキリ軽く、痛みがなくなれば、精神的にもスカッとして元気が出ますよね。
この「元気」がないと、感染症を呼び寄せてしまいます。
すぐにお近くの治療院に予約を入れましょう。
最後に
さまざまな情報があまりにも飛び交っていて、何が正しくて何が間違っているか、専門家でも意見が分かれていて、私たち一般人は混乱したり、不安になることが多いと思います。
私は、この新型コロナウイルスが世界を騒がしだしたずっと最初の頃から、「人間の免疫力をあげるしかない」と訴え続けています。
自分の体は自分で守らなければならない時代になりました。
今すぐにできる、これらのことを実践して、強い体、強い精神で立ち向かっていきましょう。
鍼やお灸も大変効果がありますので、今この時期にしっかりと体を整えにおいでくださいね。